産後・授乳中に葉酸は必要?摂取量やいつまで摂るべきかなど全まとめ

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葉酸は出産後にも多く摂取する必要があるのかしら?

そんな疑問を思うママさんも多いかもしれません。この質問に対する回答は明らかです。

葉酸は産後でもまだ普通の成人女性よりも多い摂取量が必要と厚生労働省でも呼びかけています。

産後は葉酸はまだ多く摂取したほうがよいのです。そんな産後の葉酸。

  • 授乳中のママや赤ちゃんにはどんな効果があって必要なのでしょう?
  • 産後の葉酸はいつまで続ければいいのでしょう?
  • 妊娠中に飲んでいた葉酸サプリなどを授乳中に活用したいときは、葉酸とりすぎにならないためにはどう活用したらよいのでしょう?

こちらの記事ではこれらの疑問について徹底的に調べました。

産後の葉酸、授乳中の葉酸についてどうしたら?と思っている方は参考になさってください。

また、母乳栄養をしない授乳中でない方の情報も載せていますので、そういう方にも参考になるかと思います。

産後や授乳中に葉酸が必要な6つの理由


産後や授乳中に葉酸が必要な理由は大きく6つあります。この6つの理由はママにとっても赤ちゃんにとってもメリットが大きいので、詳しく説明しておきますね。

1.葉酸で赤ちゃんが飲む母乳の質がよくなる

出産後、母乳で育児をされる方も多いかと思います。

母乳はママの血液からできています。その母乳にも質のよさというのがあり、葉酸を十分に摂取することで母乳の質がよくなるということが分かっています。

母乳は血液から作られます。

葉酸がママの体内にしっかりあると、その血液の流れが活発になり、全身に酵素がいきわたるので、血液が母乳にどんどんかわっていきます。

しかも、葉酸が体内の必要量を満たしているると、お母さんの血液中に含まれているタンパク質やビタミンなどの栄養素もしっかりと母乳から赤ちゃんに届くのです。

量もしっかりあり栄養素がぎっしりした質のよい母乳は、赤ちゃんの体を丈夫に育ててくれます。

その血液から母乳に変換する作業を支えるのが造血ビタミンである葉酸なのです。

なので、葉酸は質の良い母乳を作り出すにはママの体には通常以上の量が必要なのです。

2.葉酸があると産後ママの子宮の回復が早くなる

すべての産後ママへの大きなメリットなのですが、葉酸が十分にあると、産後のママの子宮の回復を早める効果があります。

葉酸はビタミンB12とともに働く「造血ビタミン」です。

葉酸が産後ママの体内に十分にあることで赤血球がしっかり造血され、ダメージをうけた子宮を回復するのを助けます。

子宮の回復は、早ければ早いほどママは通常の生活に戻りやすくなります。

また子宮の回復とともに肩こりや疲労感、腰痛といったその他の支障の回復も早くなっていきます。

夫婦生活もはじめやすくなるので、子宮の早期の回復は家族全体にとってよいことです。

3.葉酸がしっかりあると生理開始後に生理不順になりにくい

葉酸には間接的にですがホルモンバランスを整える作用があります。

このホルモンバランスを整えるという作用はとても重要で、葉酸が体内に必要量あることで、ホルモンバランスが整い、生理再開後の生理周期も整えてくれます。

子宮の回復も早く、生理周期が整うと次の子の段取りもたてやすくなりますね。何よりママの体が楽になります

実は、妊娠→出産という過程で、女性ホルモンは大きく変動します。

妊娠中に赤ちゃんの発育のために大量に分泌された女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が産後は急激に減少します。そして、母乳を作り出すための女性ホルモン(プロラクチン)の分泌量が増加するのです。

この女性ホルモンの分泌の交代、分泌量の増減で産後はホルモンバランスがとても乱れやすくなります。

わけもなく悲しくなったりしたり、疲れやすかったり、生理不順で困ったりと産後の忙しい時期を心理的にも肉体的にも悩ますのが、このホルモンバランスの乱れだといわれています。

産後のほとんどの困った症状はホルモンバランスの乱れによるところが多いので、しっかりと葉酸を摂取するのがいいですね。

4.葉酸が十分にあると産後の抜け毛を防ぐ

先に、産後はホルモンバランスが乱れやすいとお話しました。ホルモンバランスの乱れで起きる困った現象の1つに、産後は抜け毛が増えやすいというのがあります。

髪を洗った時に、「たっぷりと毛が抜けてびっくりした!」と心配に思うママさんも多いのが産後です。

この抜け毛の原因は複合的な要因もありますが、葉酸がママの体内にしっかりあると、ホルモンバランスの乱れを整え、抜け毛も防いでくれるというのは確かです。

葉酸は髪の成分であるタンパク質の生成や合成にも影響を及ぼす栄養素で、体内にあると、細胞分裂を活発にし新陳代謝をよくしてくれます。

葉酸があると地肌や髪も健康な状態に保ってくれるのです。

5.葉酸が十分にあると産後うつの予防にもなる

また、葉酸には産後うつの予防効果があることが分かってきています。産後のママは特にホルモンバランスが誰でも乱れやすいです。

毎日の授乳・おむつ・泣いたら抱っこなど赤ちゃんのお世話の毎日はめまぐるしく、食事も短時間に、そして睡眠不足にもなりやすいです。育児による環境の変化で産後うつを発症しやすい時期もあります。

そんなとき、体内に十分量の葉酸があることで、うつ病の発生のリスクが1.4倍おさえられることがわかっています。

6.葉酸は肌荒れやむくみを防ぐ

産後はホルモンバランスの乱れで肌荒れやむくみに悩ませられやすいです。産後になって肌質が変わってしまうということも少なくありません。

また、普通量の栄養素しか摂取していないと、赤ちゃんに栄養素がいってしまい、自分自身の栄養素が不足して、カサつき、ニキビ、湿疹、かゆみなど肌荒れの症状に悩まされるということも多いです。

葉酸は新陳代謝を促して、細胞の生成を後押ししてくれる作用があります。なので、体内に葉酸が十分量があると新陳代謝も活発になり、肌荒れも起こりにくくなります。

産後は葉酸が体内にしっかりあることでホルモンバランスの乱れによる抜け毛・うつ・肌荒れといった悩みを起こりにくくする効果が期待できるという点でもメリットが大きいですね。十分に必要量を摂取しましょう。

 

産後の葉酸の摂取量と摂取のコツは?摂りすぎにはならない?


産後の葉酸の必要性は理解いただけたと思います。

では、産後の葉酸はどのくらい摂取すればよいのでしょう?また、葉酸の摂りすぎにはならないのでしょうか?

産後や授乳中の葉酸の摂取量(必要量)は?

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015)によれば、

産後の葉酸の必要量
1日300㎍(成人女性の摂取量200㎍+100㎍付加量)

です。妊婦さんのときが400㎍程度なので、妊婦さんのときよりは少なくても大丈夫な量ですね。

授乳中や産後の葉酸の摂取はどのように摂取するのがよい?

では、出産後や授乳中の間は葉酸はどのように摂取したらよいのでしょう?

産後に葉酸を摂取するコツとしては、

産後の葉酸摂取のコツ
  1. 食事から主に他の栄養素と一緒にバランスよく摂取する
  2. サプリメントだけで摂取しないようにする

普通に赤ちゃんに炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミンなどの栄養バランスのよい食事を与えると思って、ママ自身がバランスのよい食事をすることが大切です。

その中に葉酸を多く含む野菜などが上手に入っているのがベストです。

産後は特に食事で葉酸を摂取するのが基本

でも足りないときはサプリメントで補おう。という姿勢で摂取しましょう。

ただ、産後の葉酸摂取は食事からの摂取が基本ですが、でも夜も赤ちゃんと一緒に起きる生活が続くと、食事の用意もままならないことも多いかと思います。私もそんな日が何か月も続きました….

ちゃんと食べれてないかもと心配が続くくらいなら、足りない分を葉酸サプリメントで補うというのはとてもよいことです。臨機応変であわせていけるといいですね。

産後や授乳中の葉酸はうっかり摂りすぎにならない?

産後の葉酸摂取で意外に心配されるのが、「葉酸がとりすぎにならないだろうか?」という点です。

これは、妊娠中に使用していた葉酸サプリをそのまま産後も飲むことで、妊娠期にあわせてある葉酸量が産後には過剰になるのでは?という心配からくるようです。

この点についてオンナの教科書で取り上げているすべての葉酸サプリの販売元さんに確認をいたしました。

そのうえで結論からいえば、

妊娠中のサプリを飲むと葉酸の過剰摂取にならないの?
1日の摂取量を守る限り、「妊娠期の葉酸サプリを産後も飲み続けることで葉酸の過剰摂取になることはない」

です。

もともと葉酸は水溶性ビタミンで、体内に入った葉酸は使用されなかったら尿や汗といった排泄物と一緒に流れてしまいます。

葉酸は体内に蓄積はほとんどできないのです。

また、葉酸の耐用上限量は1日1000㎍とだいたい2日分以上のサプリメントを1日で飲まない限り達しない限度量です。

産後にそんな無茶をする方もなかなかおられないと思うので、とりすぎについて心配なさる必要はありません。

産後や授乳中の葉酸はいつまで続ければいいの?


では、葉酸は出産後はいつまで続ければよいのでしょうか?

産後の葉酸摂取の目安
  • 授乳中であれば卒乳まで
  • 授乳しない場合は生理再開時か6か月程度(離乳食がはじまるころ)が目安

産後の葉酸摂取の目安としては、授乳中のママであれば、卒乳までが目安です。多いのでは1歳くらいで、そのころには赤ちゃんの栄養摂取は離乳食など食事からに移行していますね。

授乳をしないママなら、赤ちゃんの離乳食をはじめる目安の6ヵ月くらいすると子宮もかなり回復しています。

また、生理の再開も目安になります。生理が再開すれば、性生活もはじめられますし、生理があるということはホルモンバランスがある程度正常であるとみなすことができます。

ただ、産後の赤ちゃんの生活の様子や取り巻く環境は人それぞれです。

子宮の回復が遅く痛みを感じたり、長く腰痛があったり、睡眠不足が続いていらいらしがちだったり、様々な普段と違う様子もみられることでしょう。

そんなときは、葉酸摂取を続けるのがおすすめです。葉酸を含むビタミンB群はストレスの緩和にも効果がありますし、体内の血のめぐりがよくなって解決することもたくさんあります。

ご自分の体調をみて、そろそろ元気かも!と思えたときが普通量に戻す目安と覚えておくとよいです。

産後・授乳中に葉酸サプリは必要?


最後に、産後や授乳中は葉酸サプリは必要なのでしょうか?

この答えは、人によって違いますが、産後に必要な葉酸量を食事で摂取できる方は必要ないですし、食事で摂取するのが難しいと感じる方はサプリを利用されるほうが効率もよくベターです。

では、妊娠期から飲んでいる葉酸サプリをそのまま産後や授乳中に飲んでもよいのでしょうか?

こちらはオンナの教科書でとりあげているサプリメントについては産後・授乳中に飲まれても大丈夫です!(電話で販売元さんに確認済みです)

妊娠期の葉酸サプリメントが残ってしまっている場合はぜひ活用なさってください。

以下は、サプリ別で、産後や授乳中に活用するときはどのように飲めばよいのか?ということを一覧にしました!

妊娠期からの葉酸サプリを産後に活用するには?
  1. 妊娠期のサプリと同じ粒数でそのまま飲む。
  2. 妊娠期のサプリの粒数から減らして飲む
  3. 妊娠期のサプリも用意しているが、別に授乳期用の葉酸の入ったサプリを用意している。

上記3点にわけて、表にしたのが以下です。

サプリ名 妊娠期の粒数からどうする? 別に授乳中向け葉酸商品の有無(販売元さんコメント) おすすめ度
ベルタ葉酸 1日4粒そのまま
(授乳中もそのまま継続して飲まれる方が多いそう)
ララリパブリック 1日4粒そのまま
(葉酸は多いにこしたことないのでそのまま減らさないことをおすすめ)
ママニック葉酸 1日4粒→3粒
(粒数調整で時期にあった量で飲んでいただけるので減らすのがおすすめ)
美的ヌーボプレミアム 1日5粒
(ビタミンミネラルとDHA・EPA量が多いのでそのままがおすすめ)
ノコア 1日6粒そのまま
(ラクトフェリンやDHA/EPAが入っているので粒数変えないほうが赤ちゃんによい)
mitete 1日4粒 →2粒
(必要葉酸量が減るので粒数を減らすことでちょうどいい量に調節できる)
オーガニックレーベルの葉酸 1日2粒 →1粒
(1日1粒もしくは1日おきなど授乳中は減らして飲むのがおすすめ。)
プレミン 1日4粒+1日3粒
(プレミンママ・・・授乳期にあったお葉酸量120μgとビタミン・DHAを配合してあるのでこちらがおすすめ)
はぐくみ葉酸 1日3粒 有△
(ハグラビ・・・DHA/EPA配合で赤ちゃんの成長をサポートする。でも葉酸は入っていない)
makana 1日4粒
(メルミー葉酸サプリ・・・葉酸は400μgで妊娠期・授乳期の栄養サポートしている)
ベジママ 1日4粒→2粒
(葉酸サプリ+鉄・カルシウム・・・妊娠・授乳期向けに鉄・カルシウム・DHAを強化)
kodakara 1日6粒
(すくすく母乳の泉・・・母乳が出やすいようにバランス考えているので産後はこちらがおすすめ)
ママナチュレ 1日3粒
(回復に必要な栄養分も多いので妊娠中より産後こそママナチュレ葉酸サプリがおすすめ)

オンナの教科書では葉酸の入ったサプリメントとして、2018年8月現在13サプリメントをとりあげさせていただいております。

今回、すべての販売元さんに直接電話をして確認いたしましたので、信頼してくださって大丈夫です。

あなたの持っていらっしゃる葉酸サプリを上手に授乳期も活用できたらいいですね。

いまの葉酸サプリがなくなったら、もっと授乳期にあった葉酸サプリを利用したいわと思われる場合は、プレミンママがおすすめです。

プレミンママは産後だけに焦点をあてています。ママにあった葉酸量とビタミン量、赤ちゃんに必要なDHA・EPA量となっているのはプレミンママだけです。

まとめ

産後や授乳中の葉酸摂取は質の良い母乳を赤ちゃんにあげるためにも、ママの子宮回復やホルモンバランスを整えるためにも多めの摂取がまだ必要です。

ですが、妊娠期から利用している葉酸サプリメントのほとんどが産後もそのまま利用できるというのは心強いですね。

食事だけじゃ葉酸が足りないかも…と思う場合は臨機応変で上手に活用して、笑顔の多い産後ライフを送っていきましょう。

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