白髪染めの中でも、ヘアカラータイプの白髪染めを使う人に要注意なのが、アレルギーです。
白髪染めを使用した後に肌のかぶれ、腫れ、頭痛、吐き気等が出たときは、まずは白髪染めアレルギーを疑いましょう。
このアレルギーは、主に「パラフェニレンジアミン」という配合成分が原因で起きて、この成分、市販の白髪染めの過半数に配合されています。
白髪染めアレルギーは、時には全身のしびれや顔面全体の腫れなど深刻な症状も出ることもある恐ろしい存在です。
そこで今回のオンナの教科書では、白髪染めアレルギーの特徴的な症状例や実際、白髪染めアレルギーになってしまった人がまずするべき対処方法について解説します。
目次
これって白髪染めのアレルギー症状!?アレルギーの場合このような5つの症状が出る!
- 白髪染めアレルギーの代表的な症状
-
- 頭皮のかゆみ
- 皮膚の腫れ・湿疹・水ぶくれ
- 頭痛
- アナフィラキシーショック
- 交差反応
まず、最初の症状としてかゆみが襲ってきて、かきむしっている内にどんどん肌に赤みを帯び、腫れが酷くなってしまうことがあります。
この症状は夜通し続き、「かゆさでとても眠れるものではない」という感想もある程です。
もっとも恐ろしい「アナフィラキシーショック」の症状
白髪染めのアレルギー症状が出たのに放置しえ使い続けていると、時にはアナフィラキシーショックという重篤な症状が出ることがあります。
アナフィラキシーショックは即時型アレルギーと言われ、突発的に全身症状が出るとても危険な症状です。
具体的な症状の内容は下記の通りです。
- アナフィラキシーショックの代表的な症状
-
- 口唇のむくみ
- 両手足末端のしびれ
- めまい
- 全身じんま疹
- 嘔吐
- 呼吸困難
etc…
詳しくは、白髪染めのかぶれに関する記事で動画と一緒に症状を紹介していますのでご覧ください(やや刺激的なため閲覧注意)
【要注意】白髪染めを使ってないときに交差反応が出ることもある
白髪染めの使用により一度でもアレルギー症状が出ると、一見まったく関係ない行為を行ってもアレルギーを誘発することがあります。
具体的には、ゴム手袋を使うとき手や腕がかぶれてしまったり、歯医者さんで麻酔注射をしてもらっただけで動悸で心臓がバクバクしてきたりといった症状です。
一見、白髪染めアレルギーと関係なさそうなものですが、実は白髪染めの染料と化学構造が似ているためそうしたことが起こり得るのです。
白髪染めでアレルギーが起こる原因は…?
白髪染めアレルギーの原因となる主な物質を挙げます。商品を買う際には、必ずパッケージの裏面の表記をチェックしてから買いましょう。
白髪染めアレルギーの原因Top1は「パラフェニレンジアミン」など~ジアミンがつく成分
白髪染めアレルギーの原因物質の1位は、パラフェニレンジアミンです。他にも「〜ジアミン」とついている成分全般に注意が必要と思ってください。
薬剤を扱う美容師や理容師も多くがアレルギーパッチテストで陽性を示した大変刺激の強い成分です。
しかし、ジアミンほど髪を綺麗に染め上げる力がある代替物質は今のところ無いので、未だに多くのジアミン配合商品が販売され続けています。
防腐剤の「レゾルシン」
ジアミンの他にも、酸化染毛剤の防腐目的でよく使われる成分「レゾルシン」にもアレルギーを引き起こすリスクがあります。
ジアミンもレゾルシンも、この成分の代わりとなる成分はまだ見つかっていないため、今後も使われ続けられるため注意が必要です。
白髪染めアレルギーになりやすいのはこんな人
アレルギー原因物質は、上記のようにたいてい共通していますが、同じ商品でも人によってアレルギーを発症したりしなかったりします。
これは人によってアレルギーのなりやすさが違うからです。
下記の3点に当てはまる人は、アレルギーの発症リスクが高いと考えられていますので、よりパッチテストは欠かさず行うなどの注意が必要です。
- 白髪染めアレルギーのリスクが高い人
-
- アトピー性皮膚炎の持病がある
- 頭皮に傷や湿疹がある
- 生理中・妊娠中・授乳中の女性
- 体調不良の人
また、上記に当てはまらない人でも、繰り返し使ってると誰でも発症する可能性がありますので、なるべく頻繁に使用することは避けるようにしましょう。
白髪染めでアレルギー症状が出てしまった場合の適切な対処方法はこれ!
白髪染めでアレルギー症状が出たときの対応方法について3つのステップ順に見ていきましょう。
STEP1. 白髪染めでかぶれたらすぐ皮膚科へ!
白髪染めをした 6~48時間後にかゆみ・赤い腫れ・湿疹・水ぶくれ・頭痛が続くなどの症状が出たら、まずは迷わず皮膚科を受診してください。
放っておいてそのまま同じ薬剤を使用し続けると、さらに症状が悪化して顔全体が別人のように腫れ、最悪のケースでは一時的に呼吸困難に陥ることさえあります。
STEP2. 病院の処方薬でしっかり処置する
お医者さんの指示する用法容量を守って薬をきちんと毎日経口または塗布しましょう。
皮膚科で主に処方される薬は、炎症を抑える外用薬として「副腎皮質ステロイド外用薬」、かゆみを抑える内服薬として「抗アレルギー薬」や「抗ヒスタミン薬」等が一般的です。
STEP3. 白髪染めアレルギーによるかぶれが治るまで帽子を着用
また、かぶれが治るまでの期間は、なるべく帽子やターバンを着用して紫外線を直接当てないようにしましょう。
かぶれた部分の肌を隠す意味でも着用をおすすめします。
白髪染めでアレルギー反応が出ないようにする3つの予防策
白髪染めアレルギーを未然に防ぐための予防策を紹介します。
- 白髪染めアレルギー3つの予防策
-
- 白髪染めを購入する際に成分を先に確認しておく
- 白髪染めする前に必ずパッチテストを行う
- 美容院で染めてもらう時は毎回頭皮に保護クリームを塗ってもらう
【1】白髪染めを購入する際に成分を先に確認しておく
某白髪染め商品の成分表記
現在の法律上、医薬部外品に該当するヘアカラー商品には、必ずパッケージの裏面あたりに使用されている成分一覧が記載されています。
必ず、購入前に成分名をチェックしてから購入し、かぶれた原因になった物質が入っている商品は避けましょう。
【2】白髪染めする前に必ずパッチテストを行う
白髪染めの箱の中にも注意書きはあっても、なかなかやっている人が少ない白髪染めのパッチテストですが、自分の身を守るためなので、必ず事前に行った方がいいです。
パッチテストの方法・手順
パッチテストを行う最も簡単な手順が下記の方法です。
- ヘアカラーのパッチテストを行う方法
-
- 腕の内側に混ぜ合わせた薬剤を10円玉の大きさに塗ります
- そのまま自然乾燥させます(濡らさないでください)
- 48時間たって皮膚の赤み・かゆみ・腫れなどの症状がないことを確認してください
【3】美容院で染めてもらう時は毎回頭皮に保護クリームを塗ってもらう
美容室で染めてもらったとしても、1剤と2剤を混ぜて使用する髪染めの仕組み自体は変わりませんので、アレルギー発症のリスクはあります。
特に何も言わなくても、皮膚を保護するクリームを塗ってくれる美容室もありますが、自分の身は自分で守りましょう。
特に皮膚が弱い人や、アトピー・アレルギー体質と自覚している人は、必ず保護クリームを塗ってもらうよう、なるべく自分から申告した方がいいです。
白髪染めでアレルギー症状が出た人は次に染める時は白髪染めの種類を変えることが大事!
白髪染めアレルギーの発症者の多くはヘアカラータイプの白髪染めを使用したことで発症しています。
なので、次に白髪を染めるときは、ジアミンが原因なら、ジアミンが配合されていない白髪染めに必ず切り替える必要があります。
こちらにランキングがありますので、興味がある方はのぞいてみてください。
今回のオンナの教科書では、白髪染めアレルギーの症状やその危険性、注意事項や、ヘアカラーを使えない人の白髪対策などを詳しく解説しました。
髪のおしゃれも大切ですが、健康の体あってこそのおしゃれです。
特に発症リスクが高いヘアカラーで一度でもアレルギー症状が出たら、次からは同じ種類の商品は使わず、ヘアマニキュアやヘアカラートリートメントに変更して様子を見ることをおすすめします。