効く?効かない?漢方で女性の薄毛は治療できるのか徹底調査!

Pocket

687 views

「漢方で薄毛が治療できると聞いたけど女性にも効果があるのか分からない」
「女性の薄毛に効く漢方薬を知りたい」

女性なのに薄毛が進行していて恥ずかしい、何とかしたいと悩んでいませんか?

薄毛治療には治療薬や育毛剤などが一般的ですが、漢方で治療するという方法もあります。

ここでは、薄毛の原因を漢方医学ではどう考えられているか、また、その原因に対処するおすすめの漢方薬をお伝えしていきます。

お読み頂ければ、漢方が自分の薄毛や抜け毛の悩みに効きそうか、自分に合った漢方薬は何かが分かるようになります。

ご興味ある方は、ぜひご覧になってください!

女性の薄毛は漢方でも治療できる!

薄毛の原因に合った漢方薬を服用することで、女性の薄毛を治療することができます。

と言っても、漢方には西洋医学でいうところのミノキシジルやフィナステリドのような、いわゆる薄毛治療薬はありません。

ですが、漢方医学でも薄毛の原因に対して効果・効能を持つ漢方薬はちゃんと存在し、治療もされています。

漢方薬は天然に薬効がある生薬を複数混ぜ合わせたものです。漢方薬には、副作用が少ない、症状を引き起こしている根本の原因から改善できるという特徴があります。

ただ、漢方は症状を抑えたり改善したりする対症療法の西洋医学の薬とは異なり、即効性がありません。

漢方で薄毛を治療する場合には、即効性がないこと、飲み続ける必要がある事が前提にあるのでご注意下さい。

漢方での薄毛治療がおすすめの女性
  • 即効性よりも薄毛を根本的に改善したい女性
  • 漢方薬を長期間しっかりと飲み続けられる女性
  • 副作用が少ない自然由来の薬で治療したい女性
  • 他の薄毛対策で効果を実感できなかった女性
  • 薄毛対策だけでなく、併せて体質改善もしたい女性

薄毛に悩んでいるこちらのような女性は漢方による治療を一度考えてみることをおすすめします。

漢方医学で女性薄毛を引き起こすとされる4つの原因

  • 「気虚」(ききょ)
  • 「血虚」(けっきょ)
  • 「湿熱」(しつねつ)
  • 「腎虚」(じんきょ)

漢方医学からみた女性薄毛の原因として、上記の4つが挙げられます。

漢方には体質を表す「証(しょう)」という概念があります。

「気・血・水・熱」が不足している状態を「虚証」、過剰で流れが渋滞している状態を「実証」といい、以下の8つのパターンに大きく分かれます。

実証(渋滞・過剰) 虚証(不足)

(生命活動エネルギー)
きたい
気滞
ききょ
気虚

(血液・栄養分)
けつお
血瘀
けっきょ
血虚

(人体内の水分)
すいたい
水滞
いんきょ
陰虚
しつねつ
湿熱
ようきょ
陽虚

漢方では、このパターンのうちの「気虚・血虚・湿熱」と、分泌・生殖器・免疫系を司る腎の機能が低下した状態の「腎虚」の4つが薄毛の原因と考えられています。

原因1、気虚(生命活動エネルギーの不足)

漢方医学の気とは、生命活動エネルギーを指します。そのエネルギーが不足しているのが「気虚」の状態です。

気には血液や水分の流れをスムーズにして、代謝を促進する働きがあります。

しかし、気が不足すると、血液や水分の流れが悪くなります。

その影響で元気や気力がなくなり、疲れやすかったり、食欲不振などが起こり、免疫系や神経系が低下して薄毛や抜け毛を進行させてしまいます。

原因2、血虚(血液・栄養分の不足)

漢方医学での血とは、血液や栄養分のことです。血液や栄養が不足しているのが「血虚」の状態です。

漢方では髪の毛のことを「血余(けつよ)」と言うことがあります。

血液や栄養である血が体内の必要なところに行き渡り、余れば髪に行くということです。

ですので、栄養や血が不足したり流れが悪くて滞ったりすれば、髪にまで回らずに薄毛や抜け毛の原因となってしまいます。

原因3、湿熱(不要な水と熱が体内に滞留)

「湿熱」とは、不要な水と熱が体内に滞留している状態です。

気や血の流れを悪くし、滞留した場所で不調を引き起こします。

頭皮で滞留してしまうと、皮脂が過剰分泌して頭皮環境を悪化させて薄毛や抜け毛の原因となります。

原因4、腎虚(腎機能の低下)

漢方で「腎」とは、単に腎臓を示すのではなく、ホルモンの分泌や自律神経、生殖器系や免疫系などの機能も表します。

腎の機能が低下するとホルモンバランスが崩れたり、免疫が落ちたりしてしまっている状態を「腎虚」と言います。

髪の毛のことを「血余」と言うのと同じように腎を使って「腎の華」ということもあります。

腎の機能が正常であれば健康な髪が育つということですが、腎虚になるとまく育たずに抜け毛が増えて薄毛が進行してしまいます。

【原因別】女性の薄毛に効果がある漢方薬を一覧で紹介します!


漢方の視点から女性の薄毛を引き起こす4つの原因についてお話しました。

こちらではそれぞれの原因に対して有効な漢方薬を原因別に紹介していきます。

漢方薬はドラッグストアや通販でも購入できますし、最近では処方箋を出してくれる医師も増えてきています。

処方箋があると保険が適用されて安く済むので、通院の際に医師に相談するもの良いと思います。

「気虚」が原因の女性薄毛に効果がある漢方薬

漢方薬 配合生薬・効能
(サイコカリュウコツボレイトウ)
柴胡加竜骨牡蠣湯
【配合生薬】
柴胡・竜骨・牡蛎・黄蓍・大黄・半夏・人参・茯苓・桂皮・生姜・大棗

【効能】
神経の高揚を鎮静化することで心と体の状態をよくします。
(ケイシカリュウコツボレイトウ)
桂枝加竜骨牡蠣湯
【配合生薬】
桂皮・竜骨・牡蛎・芍薬・生姜・大棗・甘草

【効能】
神経の高揚を鎮静化し、気力を付けることで心の状態をよくします。
(ホチュウエッキトウ)
補中益気湯
【配合生薬】
人参・黄耆・蒼朮・柴胡・当帰・升麻・陳皮・生姜・大棗・甘草

【効能】
胃腸の働きをよくして元気・気力を取り戻すのを補助します。

気虚が原因の場合、強いストレスなどが影響して薄毛や抜け毛が進行したり、消化器系・免疫系の機能が低下したりしています。

気を補い、気のめぐりを良くする漢方を使用します。

表の漢方薬の中でも特に「補中益気湯」をおすすめします。

人参・黄耆・甘草と補血薬として効果のある生薬が3種類も配合されていますし、腎虚に対しての効果も併せて期待できます。

「血虚」が原因の女性薄毛に効果がある漢方薬

漢方薬 配合生薬・効能
(トウキシャクヤクサン)
当帰芍薬散
【配合生薬】
当帰・川芎・芍薬・蒼朮・沢瀉・茯苓

【効能】
血行を改善し、体を温めて貧血症状を良くします。
(ジュウゼンタイホトウ)
十全大補湯
【配合生薬】
当帰・川芎・芍薬・地黄・蒼朮・茯苓・人参・桂皮・黄耆・甘草

【効能】
体力と気力を補って元気を取り戻すのを助けてくれます。貧血や疲労時にも用います。
(カミキヒトウ)
加味帰脾湯
【配合生薬】
人参・蒼朮・茯苓・甘草・生姜・大棗・酸棗仁・竜眼・遠志・当帰・黄耆・木香・柴胡・梔子

【効能】
胃腸を丈夫にして貧血症状を良くします。不安や緊張などを鎮めます。

体内で必要な血液・栄養分が不足すると薄毛や抜け毛の原因になります。

体のすみずみまで行き渡らせ、髪のもとになる血液や栄養を補給する漢方を服用します。

血虚に効く漢方としては、表のものがありますが、中でも「十全大補湯」がおすすめです。

補血薬として効能のある当帰・地黄・芍薬が組み合わされていますし、補気薬の人参・黄耆・甘草も配合されていて気虚にも効果が期待できます。

「湿熱」が原因の女性薄毛に効果がある漢方薬

漢方薬 配合生薬・効能
(ボウフウツウショウサン)
防風通聖散
【配合生薬】
防風・黄ごん・大黄・芒硝・麻黄・石膏・白朮・荊芥・連翹・桔梗・山梔子・芍薬・当帰・川芎・薄荷・滑石・生姜・甘草

【効能】
体内の熱を発散し、食毒の排出を助けます。体の水分循環を改善します。
(オウレンゲドクトウ)
黄連解毒湯
【配合生薬】
黄連・黄耆・黄柏・山梔子

【効能】
体の熱や炎症を取り、機能の亢進を鎮静化します。
(セイエイカリュウ)
清営顆粒
【配合生薬】
地黄・牡丹皮・芍薬・黄芩・大黄・山梔子

【効能】
血熱による症状を改善します。

湿熱は水や熱が過剰になり、皮脂量の増加などで頭皮環境を悪化させることで薄毛や抜け毛を引き起こします。

食生活の見直しや積極的に運動することでも改善できますが、漢方薬を服用する場合、体内の熱を発散し、過剰な栄養分の排出する食毒作用のあるものを使います。

湿熱に対しては「防風通聖散」がおすすめです。

補血薬や補気薬として効果のある生薬も配合されていますし、何より体内の不要物を排出する効果が得られます。

「腎虚」が原因の女性薄毛に効果がある漢方薬

漢方薬 配合生薬・効能
(ハチミジオウガン)
八味地黄丸
【配合生薬】
地黄・山茱萸・山薬・茯苓・沢瀉・牡丹皮・桂皮・附子

【効能】
体の弱った機能を補い元気と気力を付けます。
(ゴシャジンキガン)
牛車腎気丸
【配合生薬】
地黄・山薬・山茱萸・茯苓・沢瀉・牡丹皮・桂皮・附子・牛膝・車前子

【効能】
体力をつけ、水分の循環を良くします。
(ホチュウエッキトウ)
補中益気湯
【配合生薬】
人参・黄耆・蒼朮・柴胡・当帰・升麻・陳皮・生姜・大棗・甘草

【効能】
胃腸の働きをよくして元気・気力を取り戻すのを補助します。

成長ホルモンの分泌や代謝に不調が起こると、薄毛や抜け毛に影響します。

腎虚は加齢で進行もしますので、腎の機能を上げる効果のある漢方を飲んでいきます。

腎虚の漢方薬としておすすめなのは「補中益気湯」です。

気虚に対しての効能もあり、胃腸の働きも良くしてくれるのでお腹の不調も改善してくれます。

女性が漢方の飲み方で抑えておくべき3つのポイント

  • 医師や薬剤師が処方した通りに漢方を服用する
  • 空腹の時に白湯で飲む
  • 漢方を飲み続ける

しっかりと漢方の効果を出すために、漢方を飲む際には、上の3つのポイントを押さえておきましょう。

漢方は天然由来の原料から作られており、副作用も少ないため一般的に安全性が高いと考えられています。

そのため、あまり飲み方を気にしていないという方がいらっしゃいます。

しかし、漢方薬もれっきとしたとした薬です。飲み方を間違えると正しい効果を得られなかったり、強い副作用が出たりして逆効果になってしまうこともあるので正しく服用するようにしましょうね。

1、医師や薬剤師が処方した通りに漢方を服用する

漢方は医師などが処方した通りに服用することが大切です。

漢方とは様々な薬効を持つたくさんの生薬から数種~十数種を選んで組み合わせています。

組み合わせる生薬や配合比率によって、効果を高くしたり、逆に弱くしたりすることも可能です。

病院で処方された漢方の場合は患者の症状に合わせて配合比が調整されていることがあります。

勝手に自分で服用量や服用のタイミングを変えてしまったりすると思いもしない副作用が出ることもあるので気を付けましょう。

市販の漢方を飲む場合にも副作用が大きくならないように注意事項をしっかりと確認して下さい。

2、空腹の時に白湯で飲む

漢方薬は食前や食間の空腹時に白湯で飲むのが基本です。

空腹時の方が漢方の吸収が良いのが理由になります。

また、飲むのもお茶などは避けましょう。水以外の成分が吸収を邪魔したり、効果を薄くしてしまうことがあります。

水で飲んでも良いのですが、白湯の方が胃腸に負担もなく、吸収しやすいです。

人の体温は36℃くらいなので白湯くらいのぬるま湯の方がお腹を冷やさないし、薬も溶けやすくて吸収しやすいんですね。

3、漢方を飲み続ける

西洋医学の薬と違い基本的に漢方には即効性がありません。

漢方は長期間飲み続けることで体質を改善し、根本的に原因を治すために服用するものです。

徐々に漢方薬ならではの効果が出てきますので、途中で中断せずに継続して飲むことが大事です。

漢方と併せて取り組みたい薄毛対策は「生活改善」「女性用育毛シャンプー・育毛剤の活用」の2つ

  • 生活習慣や食生活を改善する
  • 育毛シャンプーや育毛剤を活用する

自分の薄毛の原因に合った漢方を飲み続けていれば効果は必ず出てきます。

しかし、体質改善は時間も掛かりますし、薄毛をなるべく早く何とかしたいというのが本当のところですよね。

漢方の効果を邪魔せず、より早く薄毛を改善していくために上記2つの対策を活用していきましょう。

1、生活習慣や食生活を改善する

生活習慣や食生活の改善が女性の薄毛改善のためにとても重要です。

漢方から見た4つの薄毛の原因は生活習慣や食生活の乱れから生じることも多いのです。

例えば、気虚は睡眠不足や運動不足といったストレスによるところが大きいですし、血虚や湿熱は食生活の乱れによる栄養不足や不要物の過剰摂取がかなり影響します。

これらの生活改善を行えば、漢方による体質改善も一層効果がでることが期待できます。

2、育毛シャンプーや育毛剤を活用する

女性用の育毛シャンプーや育毛剤といった育毛グッズを積極的に活用することでも効果は上げられます。

漢方は服用することで体内から薄毛に対する改善効果を発揮します。しかし、外部に対して働きかけるのはなかなか難しいところです。

そこで、女性用の育毛シャンプーや育毛剤を使用します。

例えば、女性用の育毛シャンプーはアミノ酸成分を洗浄成分としており、余分な皮脂を落としつつも頭皮の保湿や保護に必要な皮脂は残します。

残った皮脂が乾燥や外部刺激を防ぎ、頭皮環境が改善されて髪の毛がしっかりと育つ土台が整います。

また、女性用の育毛剤も頭皮に塗布することで頭皮血管の血行を促進させる作用があります。

それだけ髪の生育に必要な栄養や血液、酸素などが体の末端である毛包まで届くようになるので育毛剤の併用もおすすめです。

以下の記事で、女性用の育毛シャンプーや育毛剤のおすすめをランキング形式でまとめていますので、ご興味ある方はぜひご覧ください!

【口コミで人気!】女性用育毛シャンプーおすすめランキングTOP5!

【最新版】実際に使って検証したオススメ女性用育毛剤ランキング!

まとめ

今回は、女性の薄毛に漢方が効くのか?効かないか?について調査してきました。

結論としては、自分の薄毛の原因に合った漢方薬を服用すれば治療はできるということになります。

漢方医学的に女性薄毛の原因は「気虚」「血虚」「湿熱」「腎虚」の4つに大別され、それぞれの原因に合った漢方薬を紹介しました。

ただ、漢方薬は体質改善をして根本的に治療することが特徴の薬ですので、効果が出るまで長期的に飲み続ける必要があります。

その間の薄毛対策として、「生活習慣や食生活の改善」と「女性用育毛シャンプーや育毛剤の活用」を漢方と併用し、外部からも対策することが有効です。

漢方薬は効果が出るまで長くかかりますが、しっかり続けていれば髪だけでなく体を健康に改善・維持するための助けにもきっとなってくれるはずです。

これまでの内服薬や育毛剤で効果が実感できない方は、一度試してみるのも良いかもしれませんね。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

オンナの教科書の最新情報をお届けします

この記事に付けられたタグ

アクセスランキング