- 便秘を解消すると痩せる
- ダイエットで便秘になる
このように、便秘とダイエットは紙一重のような話を聞いたことはありませんか?
これはある意味では正しいのですが、ある意味では間違っています。
ダイエットをしたからといって便秘になるわけではありません。ただし、間違ったダイエット方法では便秘になりやすくなってしまいます。
また、「便秘を解消すること」は「腸内環境を整えること」で、腸内環境が整えられると痩せやすい身体になります。
ダイエットと便秘の正しい知識を身につけて、効率的なダイエットができるようにしましょう。
便秘解消によるダイエット効果
お腹がポッコリ張ってしまう便秘は辛いですよね。体が重くなり肌荒れやむくみを引き起こすこともあります。
そして便秘により代謝は落ちるのに体重は増えてしまうという悪循環が続きます。便秘のイライラで食べ過ぎてしまうことも。
これらは便秘を解消することで解決できます。腸内がスッキリ綺麗になれば痩せやすい体になりダイエットにも繋がるでしょう。
溜まっていた便の分だけ痩せる、という訳ではなく腸内環境が整うことで代謝機能が上がってダイエットの効率が高まるのです。
便秘薬を使ってもいいの?
便秘薬を使用したダイエットは危険なので体のことを考えてやめてください。
何日も排便が無くどうしても辛いときは便秘薬に頼ってもいいですが、ダイエット目的として便秘薬を服用すると絶対に後悔します。
たしかに体は軽くなる
便秘薬を飲んだ翌日には腸内が空っぽになるほど大量に排出されるので体は軽くなります。
嬉しくなってしまい、食べ過ぎた日でも便秘薬でリセットしようとしたり、便秘ではないのに便秘薬を服用して排便したりと使用頻度が高くなっていくでしょう。
体に耐性ができると大変なことに…
やがて体に耐性ができて通常の量では排便できなくなり、便秘薬の量が増えます。これは腸が活動しなくても薬で排便されるので腸の機能がかなり落ちてしまった状態です。
そして腸内から栄養を吸収しようとしてもすぐに排出されるので、体は栄養不足になり下痢が続くことで水分も不足します。
最終的に効果がなくなる
やがて便秘薬は効かなくなり、腸のぜん動運動もストップしてしまいひどい便秘に襲われてしまうのです。
便秘薬を飲む前よりも体重が増えてしまうことも。これは便秘薬に依存し過ぎた結果です。
ビタミンやミネラルが吸収できず肌はボロボロ、自力で排便ができない便秘体質、リバウンドしやすい不健康な体質などを招くでしょう。
そのため便秘薬を使ってのダイエットは絶対に行わないでください。
ダイエット・便秘解消を両立する方法
ダイエットと便秘解消を両立して、痩せやすく便秘知らずな体を目指しましょう。
いくつか方法をご紹介します。
腸を活発にするマッサージ
大腸の腸もみマッサージ
大腸の四隅は便が滞留しやすい場所です。
- やり方
- 四隅にお腹の上から触れて揉みほぐしましょう。
下腹に大きく四角を描きながら、痛くならない程度に揉んだり揺らしてあげたりすると腸が刺激されて活発化するのです。
仰向けに寝て、膝は立てた状態がマッサージしやすいです。
また腰の下に座布団などを入れて少し浮かせると、硬くなった腸をマッサージしやすくなりますね。
小腸の腸もみマッサージ
- やり方
- おへそから左右に指2本分の場所を痛くない程度に押し込みます。
次におへそから上に指1本分、下に指2本分の場所を押し込みます。
これを繰り返して小腸を刺激して緊張をほぐしましょう。
合わせて鼻から5秒かけて息を吸う→10秒かけて吐く、といった腹式呼吸を行うと気分が落ち着いてリラックスできます。
リラックス状態は腸が活発になりやすいです。
このおへそ周りを気持ちいい程度に時計回りに回すことも効果的です。押し込んだり揺らしたりして腸を活発化してください。
腸を活発にする食事
腸を活発にする食事を摂ることで、 が改善されて便秘が改善されます。
また腸内がきれいになれば免疫力のアップや肥満防止にも繋がるでしょう。
自宅でも食べやすくて手軽な食事について紹介します。
お粥
お粥には腸内に残った宿便を少なくして排出する効果が期待できます。
- 宿便とは
- 宿便とは便が排出しきれずに残ったもので、腸壁の古い細胞や死滅した細菌でもあります。毎日排便がある人にも宿便はあります。
お粥は水とお米でできているので腸の中で消化活動がスムーズに行われます。そのため宿便ができにくくなるのです。
普段からお粥を食べることで腸内に残った宿便が徐々に排出されていき、環境が改善されるので腸の活動が活発になりますね。
さらに腸内に残った便から水分などが再吸収されることも少なくなるので、体の
も取れます。むくみや宿便が解消されることで、腸が活発になり体の代謝も上がるでしょう。すると痩せやすい体作りができますね。
ヨーグルト
ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が含まれているので、善玉菌のエサとなって腸内環境が良好になります。
善玉菌が優勢になると便秘や下痢を解消して免疫力も高まるので、腸が健康になり活発になりやすいです。
免疫細胞の60~70%は腸内に存在しているので、免疫力が高まると異常細胞の侵入を防いで病気に強く、元気な腸でいられますね。
ヨーグルトにより腸内環境を整えるということは、腸の免疫応対を活発にすることでもあるのです。
また便秘も改善されるので老廃物や有害物質も排出されて、
行われます。納豆
日本の伝統食である納豆は、納豆菌やナットウキナーゼが効果的です。
納豆は、大豆に納豆菌を植え付けて発酵されることで作られます。その納豆菌はビフィズス菌などの善玉菌を増やして悪玉菌を抑制する働きがあるのです。
特徴的なのは、納豆菌は酸に強いので胃を通過して腸内でも長く活動していられます。
善玉菌を増やす活動を持続してくれるので、腸内細菌のバランスが整って活発化しやすい腸になりますね。
ナットウキナーゼも同じく善玉菌を増やすので整腸作用があります。
- ナットウキナーゼとは?
- 納豆のネバネバ部分に含まれるたんぱく質分解酵素のことです。発酵の過程で作られるナットウキナーゼは血流改善や血栓予防の効果もあります。
腸を活発にする生活習慣
腸を活発にするには適度な運動や食生活に気を付ける必要があります。
朝起きてからの生活を順に追っていきましょう。
朝の生活習慣
- Point
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- コップ1杯の水
- 朝食を食べる
- トイレに行く
まず起きてすぐにコップ1杯の水を飲んでください。睡眠で活動が鈍った胃腸に刺激を与えて起こしてあげます。
朝が来たと感じることで活発になり、朝の便意も感じられるでしょう。
そして朝食は必ず食べます。お腹が空っぽで栄養不足になっている体に栄養を与えることで胃腸の吸収活動が始まります。
また、毎朝トイレに行く習慣をつけると自然とお通じの改善にも繋がるので、腸の働きを促すためにもトイレタイムを設けてください。
日中の生活習慣
- Point
-
- 体を動かす
- ウォーキングや体操など軽めでもOK
日中はなるべく体を動かして、夜に質の良い睡眠が取れるようにします。ウォーキングや体操がおすすめです。
腰を曲げたりひねったりしても腸に刺激を与えられるので腸の活動が促されます。
夜の生活習慣
- Point
-
- 夜更かしをしない
夜は夜更かしせずに12時ごろまでには就寝しましょう。夜には副交感神経が働いて腸の活動も活発になります。それを邪魔しないためにも睡眠は大切です。
規則正しい生活で、健康的な生活と良好な腸内環境を保つことができます。
【便秘になる】炭水化物抜きは低糖質に注意
炭水化物を抜いた糖質制限ダイエットをしている方は注意が必要です。炭水化物といえば米やパン、麺類、芋類などですね。
これらには糖質のほかにも食物繊維が含まれますが、炭水化物を抜けば食物繊維も必然的に摂れなくなります。
腸内では便や老廃物が溜まり、善玉菌の数も減少してしまうので腸内環境が悪くなりますね。
さらに糖質が少ないと腸管内の発酵も滞ってしまうので、腸の働きはさらに鈍くなります。脂質も減少すると排便がスムーズにいきません。
このように低糖質の状態が続くと便秘になりやすいのです。
また炭水化物を抜いてたんぱく質を摂取しようと肉類を多く食べると、腸内では消化し切れず、腐敗した肉に含まれるアミノ酸が悪玉菌のエサになります。
悪玉菌が増えると腸内環境が悪化して、便秘を招き痩せにくい体になってしまいますね。
炭水化物抜きダイエットは逆に太りやすくなることがあるので、制限のし過ぎに注意してください。